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問題解決ノート

問題解決のためのアイデアノート。IT、コンサル、仕事効率化など。
2012/05/01 – 11:30 

クラウドにおけるKVSの機能概要と3つの実現方式をおさらい

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Cloud computing

クラウドシステムにおいては、従来のリレーショナルDBでは限界があることは、以下の記事でまとめました。

クラウドシステムにおけるリレーショナルDBの限界のおさらいクラウドシステムにおけるリレーショナルDBの限界のおさらいはてなブックマーク - クラウドシステムにおけるリレーショナルDBの限界のおさらい

そのため、クラウドシステムではKVS(キー・バリュー・ストア)と呼ばれるデータストアを用いることになります。今日は、KVSの機能要件と、3つの実現方法について、おさらいしたいと思います。

1.クラウドシステムにおけるKVSの機能概要

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クラウドの大規模分散システムで使用されるKVSには、3つの機能要件が求められます。

  • 多くのサーバーに分散配置されても、登録・参照・更新などで整合性のあるアクセスができること
  • KVSが分散して格納されるサーバーが、登録データボリュームが増加した際にサーバーの割り当てを増やして分割できること、またそのようなデータ構造になっていること
  • 可用性を維持するために、同一データストアの複製を配置できること、またそのようなデータ構造になっていること

これに対応するため、KVSは①主キーとデータ項目だけの単純なファイル/レコード構造、②スキーマのないファイルシステム、という2つの特性を持っています。また、アクセスパフォーマンスの向上のため、大量PCサーバーにそれぞれメモリキャッシュ(クラウドシステムのほとんどがmemcachedを使用)を割り当て、通常使用されるデータのほとんどをオンメモリ状態にしてデスクヘッドのシークを減らしています。

2.KVSでデータストア情報をクライアント側に配置した場合

KVSでは、同一種類のテーブルが分割され、それぞれのレコードがインデックスによってソートされています。同じテーブル名のデータストアがかなりの数に分かれて分散配置された場合、クライアントからのデータアクセスに対応するためにはどのデータストアにどのレコードがあるのかをどこかで管理する必要があります。

2

まずは、データストア情報をクライアント側で管理した場合を見てみます。

この場合、データストア情報を全てクライアント側で維持管理するため、かなりの負荷がかかることになります。例えばデータストアの内容に追加や変更があった際には、全てのクライアントに通知・更新する必要があります。中にはデータストア情報の更新が遅れ、クライアントに対して正確なデータストアサーバーの割り当てが出来ず、障害につながる可能性もあります。

特に管理対象サーバーが多いクラウドシステムにおいては、向かない方法だと言えます。

3.KVSでデータストア情報をサーバー側に配置した場合

3

次に、データストア情報をサーバー側に配置した場合を見てみます。

この時クライアント側は、どのデータストアに必要なデータがあるかがわからないため、代表となるサーバーにアクセスして、そのサーバーが持つデータストア情報を使用して目的のデータストアを探すことになります。

しかしこの方法では、代表となるサーバーにアクセスが集中してしまい、負荷集中による障害が発生する可能性が高くなります。

4.KVSでデータストア情報をデータストアマネージャに配置した場合

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最後に、データストア情報を別途サーバー(データストアマネージャ)を立てて管理する方法を見てみます。

データストアマネージャは管理範囲内の全てのテーブルを把握し、また同じテーブルに属する複数の分散データストア情報を把握します。データストアマネージャは基本的にはクライアントの起動時にしか参照されないため、それほど負荷がかかる心配がありません。

データストアの大規模化に対して、最も無理なく対応できる方式と言えます。

参考書籍

クラウド・アーキテクチャの設計と解析―分散システムの基礎から大規模データストアまで
クラウド・アーキテクチャの設計と解析―分散システムの基礎から大規模データストアまで 清野 克行

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Posted on 2012/05/01 by 河村 拓. This entry was posted in IT/ツール and tagged DB, クラウドコンピューティング. Bookmark the permalink.
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1985年9月6日
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